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沖縄 やちむん4 −北窯の赤絵−


 
                                                          (右写真はイメージ)

北窯で赤絵を焼くのは、松田米司さんひとり。
年に1度しか焼かないと言われる赤絵です。

というのも、赤絵は二度焼きする手間のかかる焼物。
低温で焼かなければ鮮やかな赤い色が出ません。
その行程は、まずほかの色を彩色し、登り窯で本焼きします。
焼きあがった器に、さらに赤い色をほどこして低温で焼いて仕上げます。


はじめて米司さんの赤絵を目にしたとき
ただただ見とれ、ぜひ仙台で紹介したいと思っていました。


今回その機会を得られたのが、なによりうれしいことです。
北窯の赤絵を、どうぞ手にとってご覧ください。




こちらは、嘉瓶(ゆしびん)。
ひょうたん形の酒器です。
沖縄ではお祝いがあると、泡盛を入れて贈り先に届け、
なかの泡盛だけ差し上げ、瓶は持ち返ったとか。

眺めているだけで心地よくなる形は、オブジェにも、花瓶にも、楽しめそうです。


このほかにも、あんびん、ワンブーなど。
沖縄ならではの呼び名や使い方について
やちむんを前に米司さんが紹介。


秋が近づいてきた仙台で、北窯の風が感じられそうです。








| kogensya | 10:30 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
沖縄 やちむん3 −土のこと、技のこと−


読谷山焼 北窯の松田米司さんが
蹴ろくろで皿をつくっています。

 

 

 

 

土の扱いかたは、やさしく、やさしく、丁寧。
赤ちゃんの肌をさわるような触れかたです。


その理由は、「難しい土だから」。



沖縄の土は、粘りが少なく、やわらかく、扱いが難しい。
この土の性質を生かして、ぽってりしたやちむんが生まれます。


 

北窯では、土も、釉薬も、技法も、沖縄で生まれたものだけが使われています。



※明日は、北窯の赤絵を紹介します。








| kogensya | 11:13 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
沖縄 やちむん2 −読谷山焼 北窯−


 



読谷村にある「北窯」は、4人の親方が力を合わせて開いた共同窯。
窯を開いて今年がちょうど20年目にあたります。




北窯の親方4人のうち、おふたりが松田米司さん(左)と共司さん(右)。
笑顔が似ているのは、双子の兄弟だから。
おふたりが36歳のとき、北窯の歴史ははじまりました。



 

自分で登り窯を設計し、つくりかたを研究。
つくるときには、村のおじい、おばあ、子どもたちも手伝いに来てくれたといいます。
窯が完成したのは、約2年後のこと。

その規模は、沖縄県内でも最大。
傾斜を利用して階段状につくった登り窯には、13室が連なっています。

手で薪をくべて焼く昔ながらの方法で、
まず下段の1室目にある焚き口で18時間、火を焚きます。
すべての室に熱が行き渡ったら
さらに、2室目から13室目まで、3〜5時間ずつ順に焚いて温度を上げていきます。

休むことなく火を焚き続けること、のべ4日間。
手間と時間がかかります。

温度設定ができないため、仕上がりが一定ではなく、製品にならないものも出てきます。
ガス窯や電気窯に比べれば、効率はよくありません。

それでも、合理性や効率性では得られない
ひとつひとつ異なる肌合いや、あたたかみのある風合いがあります。




火入れの前には、登り窯に泡盛と米をお供えします。
「良いやちむんが焼けますように」ではなく、
「健康なやちむんが生まれますように」と祈りをこめて。
神さまに、自然に、まかせます。


登り窯の脇には、ガジュマルの木。
釉薬に使う灰をとるため、窯を開くときに植えたもの。
20年経って、こんなに大きく茂っています。





※明日は、沖縄の土のこと、技のことを紹介します。








| kogensya | 08:36 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
沖縄 やちむん1 −松田米司さん−






あと5日もすれば、仙台光原社で
2012年9/14(金)〜20(木)
『沖縄の焼物展』


雑誌やウエブで紹介されることが多い
読谷山焼 北窯のやちむん(焼物)は
ここ数年とても人気が高く、入荷待ちといった状況です。


それが今回は、ずらりと並ぶやちむんの数々。
さまざま取りそろえた中からお選びいただけます。


9/14(金)・15(土)には
読谷村の北窯から松田米司さんが、仙台光原社へお越しに

やちむんの歴史に忠実な作風といわれる米司さんに
直接お話をうかがえます。



北窯にうかがうと、いつも太陽のような笑顔で迎えてくださる松田米司さん(中央)。



松田米司工房のみなさん(左奥が米司さん)。
若手がたくさん、あったかい雰囲気です。


※明日は、読谷村にある「北窯」を紹介します。








| kogensya | 16:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

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