お久しぶりの「あとさきシリーズ」
昨年二月に新しい入荷品として
安比塗漆器工房のボウルとスプーンを紹介しました。
そのとき個人的に購入し使っている「先塗りスプーン」です。
使い勝手は抜群です
その軽さやちょうどよい大きさは、
スープからカレー、チャーハンなどのごはんものまで大活躍です。
で、問題の丈夫さは?
うるしのスプーンが好きで、いくつも使いましたが、
最初はよくても結構すぐに痛んでくることがありました。
この安比塗のスプーンは一年間結構使い込んだのですが、
痛むよりはつやつやと光ってきました。
まだまだ大丈夫そうです。
お値段からすれば、文句はないです。
安比塗 先塗りスプーン 上が一年使用。下が新品。 2100円
上が一年使用。 下が新品。
ほんのり小正月
ずっとつくってみたかった餅花。
「その心意気がいいじゃないですか」と母に促され
つくることにしました。
最近は、きゃしゃなドウダンの枝に、
小さく切った軽めのだんごをつけたものが多く売られているけれど
用意したのは、しっかりと枝を張ったミズキ。
枝先に、島根の実家から送られた手づくりのお餅をつけました。
お店の片隅でつくっていたら
ひとり、またひとりと参加して
スタッフみんなでつくることに。
こんなに楽しいものだったとは!
この餅花をつくってみたくなったのは
父の話を聞いてからです。
仙台光原社を開店して、はじめての初売り。
盛岡出身の父は、仙台で初売りが盛んだと知り
いまひとつ様子がわからないながらも、初売りを行うことにしました。
昭和44年(1969)の、年初めのことです。
けれど、待てど暮らせど、お客さまはひとりもなく
がっかりしていたところに
一升瓶を抱えた男性がひとり。
それは、宮城県民芸協会の副会長だった天江富弥さんでした。
天江さんは、大正10年(1921)に
日本ではじめて童謡専門誌『おてんとさん』を創刊した方でもあり、
「炉ばた」という居酒屋の店主でもありました。
「炉ばた」には、大きな大きなミズキの餅花があり、
それはそれは見事だったそう。
餅花を落とすときには、網を広げ
ゆっさゆっさと揺すって落としたそうです。
「ぱらぱらーっと白いお餅が落ちてきてね」と楽しそうに話す父は
きっと好きな肴で一杯やりながら
晴れやかな気分に浸っていたことでしょう。
その風情をわずかでも味わいたいと
昔ながらのミズキに、白とうす紅のお餅をつけました。
がっしりした感じになるのかと思ったら
ことのほか愛らしい仕上がり。
本来は、神棚あたりに幹をくくりつけ
枝先をやや下げて飾るようですが
壺に彩ってみました。
2月4日〜14日の「雛の会」までもってくれるといいけれど
乾燥すると、お餅が落ちてくるそう。
愛らしいうちに、どうぞひと目ご覧ください。
ほっこりなごんできます。
木の味わいはあるけれど、ごっついし、使い勝手はどうだろう?
と使い始めたコーヒー豆用のスプーン。
豆入れの底に、いくつかカランカランと残っていたコーヒー豆。
いつもなら逆さにしてとるところだけど、
新しい木のさじを使ってみた。
なんと最後の一粒まで、簡単にすくえてしまうではないですか!
すごくよく出来てる!感動です。
光原社オリジナル樺細工コーヒー豆いれ
200g用 17850円
伊藤玲 コーヒー豆スプーン 2625円
玲さんのさじは、ひとつひとつ手で刳って、
ていねいにていねいに、拭き漆がされています。
面白い形のものでも、使ってみると手にしっくりなじむのは、
玲さんがひとつづつ、使い心地を確かめながら、削りだしているから。
使っているうちに白くはげてしまう拭きうるしのものが多い中、
玲さんのはつやつやと輝いてくるほどです。
2012年3月16日(金)から22日(木)
伊藤玲 菊地流架 木と金の二人展
⇒ 仙台光原社 (05/02)
⇒ チカ (05/02)
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⇒ 瀬口 (10/16)
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