昨年5月に予定していた眞弓さんの展示会が、
熊本地震により、ようやく一年越しに開催の運びとなりました。
こちらは、熊本にある自宅兼ギャラリー。
落ち着いた暮らしぶりが感じられる、心地のよいお宅です。
まゆみ窯の看板のもとには熊本出身の詩人、坂村真民の
「念ずれば花ひらく」の碑があります。
その碑は、30年修業を積んだ小代ふもと窯にある碑と同じ。
師匠の井上泰秋さんが、つねに心にとめている言葉です。
街から少し離れた山あい。
集落を見おろす坂の上にある自宅兼ギャラリーの
裏手に工房があります。
日夜、轆轤(ろくろ)をひく眞弓さん。
兄弟弟子にあたる小代ふもと窯の井上尚之さん曰く
「轆轤の腕は、日本でも指折りです」
乾燥中の皿。
象嵌(ぞうがん)は、まゆみ窯が得意とする仕事のひとつです。
さまざまな草木が茂る裏庭。
こぶしの花が咲く時季は、ヒヨドリが来て花をついばみ
カンナの花が咲き、蝶が飛ぶ、ものづくりに適した静かな環境です。
眞弓さんの人柄もその作品も
「実直」という言葉が似合います。
控えめながら力強い器は、
ふだんの暮らしでも
きっとよくはたらいてくれるはずです。
まゆみ窯 眞弓亮司 陶展
2017年 5月19日(金) 〜 22日(月) 10:00〜18:30
*眞弓さんは21日(日)午後から来展予定です
掛谷康樹 練り上げのうつわ
今週の金曜日、3月17日より
「掛谷康樹 練り上げのうつわ展」
を開催します。
掛谷さんとは、2011年からのお付き合いですが
人気の高い作家さんなので
うつわをお願いしても届くまでに、しばらくかかります。
限られた数のうつわの中からご購入くださって
ファンになられたお客さまが多く
掛谷さんの仕事すべてをまとめて見てみたい!
ということで、このたびの展示会が決まりました。
掛谷さんの仕事は、「練り上げ」という技法です。
色の異なる粘土を重ねることから生まれる模様は
ふだん使いとして気負わず使えるうつわであり、
ゆったりと落ち着いた雰囲気も持ち合わせています。
個性がありそうで、
不思議とどんな場面にもしっくりとなじんでしまう。
手にしたときの軽さも特長です。
今回の展示会には
ふだん使いの食器を中心に、さまざまなうつわが並びます。
数々の「練り上げのうつわ」から、どうぞ手にとってご覧ください。
きっとお気に入りを見つけていただけると思います。
掛谷康樹 練り上げのうつわ
2017年3月17日(金)〜20日(月)
七尾佳洋 作陶展
北海道の陶芸家の印象が強い七尾さんでしたが、
昨年、滋賀県の長浜市木之本へ転居されました。
引越しといっても窯ごとですのでおおごとです。
転居先の木之本は、古い宿場町で昔の町並みが残るところです。
古民家の商家を手直しし、古い蔵が仕事場となりました。
大きく環境が変わり、大変なことも多々あると思いますが、
趣のある家や町を愉しみつつ暮らしていらっしゃるように感じました。
仕事場の蔵
気候も周りの環境もガラッと変わり、
それが作品にどんな様に反映しているか。
以前の作品と比べてみるのも楽しみです。
新しい暮らしや技法などを伺いたく
11月26日(土)15時より
七尾さんによるお話の会を開きます。
ご希望の方は電話で
022-223-6674(仙台光原社)までご予約ください。
25日夕刻より、26日終日は七尾さんが会場にいらっしゃいます。
七尾佳洋 作陶展
2016年 11月25日(金)〜28日(月)
熊本 小代ふもと窯 井上尚之展
井上尚之さんといえば
スリップウェアのうつわで、
とっても人気のあるつくり手であります。
長年作り続けたスリップ模様は
すっかり手馴れた様子でうつわの肌になじんでいます。
つい、模様に目がいきがちではありますが、
井上さんのうつわのよさは、
かたちではないかと思っています。
皿や鉢、湯のみポットなど、普段使いのうつわは
どれも心地よくラインがおさまっていて、
使えばやはりしっくりときます。
地震の影響を心配しましたが、
力のあるうつわが揃い、うれしいです。
井上さんも初日、2日目と会場に来られる予定です。
小代ふもと窯 井上尚之展
2016年9月9日(金)〜14日(水)
諸見里剛さんの漆喰シーサー
工房ギャラリー前。ねこのピーちゃん
沖縄を訪ねると、門柱や屋根の上に
シーサーがおかれているのを見かけます。
屋根獅子(シーサー)は瓦職人が
赤瓦と接着剤となる漆喰(しっくい)で屋根を葺きあげた後
家主への感謝をこめて、余った瓦と漆喰で
魔よけのシーサーをつくったのがはじまりとされています。
厄よけや魔よけといわれるシーサーですが
古いものは特に、威嚇するかのような表情なのに
どこかとぼけていて親しみを感じられるのが
シーサーの魅力と思うのです。
そんな魅力を感じられるのが
恩納村の工房で製作している
諸見里 剛(もろみざと・つよし)さんのシーサーです。
50年くらい前の赤瓦と漆喰でつくるシーサーは、
素朴で力強く、ちょっとユーモラス。
父親がシーサーをつくるのを子どものころから見てきた諸見里さんは
21歳からシーサーづくりをはじめました。
もう20年以上前のことです。
父親がつくっていた焼きもののシーサーとは異なる
歳月を重ねた赤瓦と漆喰によるシーサーづくりを思い立ってから
古い家屋が取り壊されると聞けば脚を運び
かつての瓦職人によって焼かれた赤瓦を集めてきました。
黒っぽいほうが50年くらい前の瓦。手前が10〜20年前のもの。
沖縄の風雨を長くうけてきた瓦には味わいがあります。
その赤瓦を使い、割れた形を生かします。
形づくる漆喰は、わらを混ぜて粘りを増したもの。
赤瓦の色と漆喰の風合いを生かすため
彩色は最小限にとどめます。
諸見里さんのシーサーからは
時を重ねてきた沖縄の赤瓦がかもしだす包容力のようなもの、
敵を一方的に打ち負かすような強さではなく
魔物の心をもほぐしてしまう、しなやかさを感じます。
川野恭和作陶展
2015年11月20日(金)〜23日(月)
「民藝」という世界を知り、
光原社をはじめて訪ねたのは、
会津若松で修行中の40数年前でした。
修行中の私にとって、
光原社に並べられているやきものを
眩しくみた記憶があります。
その後、郷里の鹿児島で独立、築窯。
民藝を拠り所とし「用と美」の結びついた
暮らしの中のやきものを手にしたい、
と思いながらの作陶ですが、なかなかです。
今の仕事を久しぶりに
光原社でみていただく機会を得て
感謝いたしております。
川野恭和拝
白磁のうつわはどんな料理にも使え、
丈夫で清潔感があります。
川野さんの展示会を初めて開いたのが、1998年のとき。
それ以来、ティーポット、コーヒーカップ、片口……、
いくつも川野さんのうつわを使ってますが
今もテーブルに出つづけています。
シャープすぎることも、厚すぎて鈍重なこともなく、
柔らかい肌合いが常に温かみを感じさせてくれます。
日々、安心してともに過ごせるうつわです。
久しぶりの仙台での展示会、
熟練の域に達した川野さんの新作が、とても楽しみです。
デンマーク ISAGERの毛糸
デンマーク中部のオーフスから世界各地に向けて
上質な編み物用毛糸を生産し、
パターンのデザインを行っている毛糸メーカーのISAGER。
「正しい毛糸を用いることは、美しい結果を生み出す」
という理念のもと、
第一級の天然素材のみを世界中から厳選しています。
北欧らしい鮮やかな色合いと、
触れただけで上質さを感じられる毛糸に、
短期間ながら取り扱いをさせて頂くことにしました。
編み物をなさる方なら、この素材に触れるだけで
どんなものをつくろうかと、楽しくなるのではないかと思います。
ぜひお手にとられてご覧いただきたいと思います。(11月18日まで)
アルパカ100%。肌触りがとてもよいです。
デザイナーのイサガーさんの本も合わせて販売します。
パターンも多数載っています。
植田紀子さんのホームスパン
今年は秋の訪れが例年より少し早いようです。
朝晩にストーブをたく頃になると
ホームスパンのネックウェアの出番もそろそろです。
いつでも使えるように、しまっておいた冬物を取り出すと
その中には、必ず植田さんのマフラーがあります。
優しい当て心地はもちろんですが、
一番の魅力は、色彩と配色の妙と思います。
穏やかな天然の染料のみを組み合わせ、
そのバリエーションの豊かさ、
織りのかたちにもさまざまな工夫が感じられます。
この色に対する感覚はデンマークの王立工芸学校へ留学中に
ヨーロッパ各地から集まった多くの仲間との交流で培われたところが大きいと、
植田さんは話してくれました。
定番として、冬の店内にもなくてはならない植田さんのホームスパン。
今年は6年ぶりの個展です。
毎年の定番をはじめ、ほかの作品も多種ならびます。
ご来店くださいまして、お楽しみいただければとおもいます。
植田紀子さんは16日から18日に来場予定です。
⇒ 仙台光原社 (05/02)
⇒ チカ (05/02)
⇒ 仙台光原社 (02/09)
⇒ 大曲淳子 (02/08)
⇒ 瀬口 (10/16)
⇒ mana (06/05)
⇒ kogensya (06/04)
⇒ kogensya (06/04)
⇒ mana (06/04)
⇒ kogensya (01/30)